●8月25日 自転車バイク

　非力な50ccエンジンと足漕ぎペダルのついたフランス製のモペッド(自転車バイク)「ソレックスS3800」。バイクには珍しいFF(前輪駆動)方式で、フロントタイヤの上にエンジンが載った珍妙なスタイルが最大の特徴だ。ハンドル前にぴょこんと突き出たレバーをガチャンと動かすとエンジンを使うバイクになり、レバーを戻すと自転車になる。
　スピードメーターもウィンカーも付いてないが、警察は「べつに付いてなくていいですよ。でも手信号で合図だけはしてね」などと、けっこう投げやりな対応ぶりだという。それもそのはず、このバイクに「スピード」なんていうゴージャスな装備は用意されていない。まさに足漕ぎペダルを主動力としてのろくさ移動する「原動機付き自転車」の真骨頂ともいうべきマシンなのだ。ホーン代わりに自転車用チリチリベルが付いていたり、荷台の下に空気入れがセットされていたりするのもご愛敬というところ。
　イラストのマシンはボディを濃紺で描いてあるが、実際の色は黒。ほかに白のボディも用意されている。

　僕は小学生の頃、当時ダイハツがライセンス生産していたソレックスを見て興味をもち、やがてはパリの本屋をうろついて写真集を買い込んでくるほどの立派なソレックス・ファンに育った。
　長らく実際に乗ったことがなかったが、ようやく試乗する機会に巡り会えた。試乗記＆諸元など、詳細は下のボタンから。

ソレックス試乗記＆主要諸元